憧れのあの人はもう1人の私



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



わたしの医局に

年上の女医さんがいます。



美人で、優秀で、

性格も良くて、

すべてを持っている人。



誰しもが一度は憧れる存在です。



臨床だけでなく、

論文もバンバン書いて、

人望もある。



光り輝いていました。



わたしはその先生になりたかった。

でも、

なれなかった。



わたしは

彼女みたいに

バリバリ働けなかった。





自分を卑下していると、

「あなたは彼女みたいに

ならなくていい。」

とほかの先生に言われました。



「皆彼女みたいに

なれないよ。

むしろなれなくていい。

先生は先生でいい。」



と言ってくださり

涙が出るほど嬉しかった。





誰でも昔、

「あの人みたいになりたい。」

と思ったことがあるはず。



「憧れる」


それは

自分にもその素質があるから。

カケラがあるから。


カケラがないと

惹かれない。



努力して近づくことはできる。

でも、

その人自身にはなれない。



そこで考える。

自分というものを。



新たな自分を確立する。

自分のオリジナリティが

出てくる。





わたしは

その先生の

「可愛くて仕事ができるところ」

に惹かれていました。



彼女になれなくても、

自分なりの

「可愛くて仕事ができる女性」

になれる。



だってそのカケラが

わたしにもあるから。



いいな

素敵だな

を拾い集める。



それらはわたしの一部になる。




憧れのあの人は

もう一人の私。









精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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