ドクターストップで仕事を辞めたい



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



​逃げていいときと

逃げてはいけないときがあります。


今日はそんな話です。




外来に通院中の方がいます。


他にやりたいことがあるので

今の職場を辞め、

転職することになりました。




その方に言われました。


「ドクターストップがかかって

仕事をやめることになったと

言いたいです。

診断書を書いてくれませんか?」





わたしは普段

「逃げてもいいですよ。」

と、お話しています。



自分が壊れるまで我慢しなくていい。

そんなときは逃げてもいい。


ドクターストップを出して

お休みしてもらっています。



しかし、

逃げてはいけない場合があります。

それは今回のように

何かを決めるとき。




自分の意志で

「今の職場を辞める。」

と決めたのに、

なぜわたしの診断書が必要なのか。





それは

丸く収めたいから。


「ドクターストップなら

辞めるのも仕方ないよね。」

と言ってもらいたいから。


自分が悪者になりたくない。

仕事を辞めるのは

わたしのせいにして逃げたい。






わたしは説明します。


「医師に仕事を辞めさせる

決定権はありません。


◯◯さん自身が決めることです。


『仕事を続けるのか、辞めるのか』

の相談に乗ることはできます。


しかし、

決めるのはご自身です。


自分で決めて、自分で責任を取る。

逃げてはいけないところです。」



厳しい言い方に

なってしまいました。



その方は

「そうですね、すみません。

自分で辞めると職場に伝えます。」

と、おっしゃっりました。





・誰かのせいにしたい。

・悪者になりたくない。


その気持ちも分かります。



しかし、

それだと自分の人生になりません。


自分で決めるから腹を括る。

責任を負うから本気になる。




自分の人生だもの、

自分の足で立ちたいじゃないですか。


あなたは1人で歩けるのだから

胸を張りなさい。






精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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