それ、前も言ったじゃん



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



今日はわたしの反省の回です。


恩師から言われて

ハッとしたので、

忘れないようにメモ。





外来をしていると

毎回同じことを言う方が

いらっしゃいます。


わたしとしては

「それ、前も言ったじゃん…」

と思ってしまう。



外来に来てくださる方は

困っているのだから、

・そんなこと思ってはいけない。

・わたしの許容が足りない。

と、反省していました。




この話を恩師にすると、

恩師はニヤニヤして言いました。


「人間の言動の基本って

たった1つなの。


純粋に愛されたいだけ。


『この人も愛されたいんだな』

っていう目で

見てあげられるといいよね。


愛されたくて

その行動を取っている。


じゃあ、

なんで繰り返すかと言うと

『この人は本当に私のことを

受け入れてくれるか

試している。』


その方はえみり先生を

試しているんだよね。


話を聞くよりも

『この人は愛されたいんだな。』

という目で

見れるといいんじゃないのかな。


人は言われたい言葉を引き出すために

生きているので。


その人がなんて言われたいかを

考えるのもいいかもね。」



わたしは

うーーーーーむむむむむ

と唸りました。


「愛されたい。」

「試されている。」



なるほどな…





恩師は続けます。


「あとは、

えみり先生には

『完璧に

話を聞かなくてはいけない。』

の思い込みがあるんじゃない?


『この人また同じことを言ってる

と思ってはいけない。』

って思ってない?


そんなこと思う自分が許せない。


別に自分を責めなくて

いいんじゃないのかな。」



うーーーーむむむむむむむむ。

心の狭い自分を責めていました…




次、

また同じことを言われても


「愛されたいだけなんだな。」

「試さなくても

わたしはあなたを見捨てませんよ。」

と、話を聞けそうです。



この人は

何を言われたいのかを考える。

たまにイライラしても

自分を責めない。



わたしと相手にとって、

外来が

優しい空間になればいいな

と思います。





精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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