言わなくても分かってよ



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



・言わなくても分かってほしい。

・察してほしい。


そんなときはありませんか?

わたしはあります。




じゃあ

なんで言いたくないのか。


「相手との関係を

壊したくないから。」

です。





外来で

こんな相談がありました。



患者さんには

約束をよくドタキャンする

友人がいるそうです。


友人には悪気がありません。

「あ、忘れてた。ごめん。」

と言います。



こちらが先約なのに

後回しにされたりもします。


一度ならまだしも、

何回もあると言われます。



この方は

「約束をキャンセルされるたびに

『わたしのことは

どうでもいいんだな。』

と、大切にされてないように

感じてしまいます。」

と、言われていました。




わたしは

「自分の気持ちを友人に

伝えましたか?」

と聞きました。




その方の答えは

「いえ、言ってないです。

言ったら気まずくなりそうで。」

でした。




言わない限り、

友人はその方の気持ちに

一生気づきません。

こちらがずっと我慢します。



小さな我慢はやがて不満になり

憎しみに変わります。




わたしは

「その方と友人でいたいのなら

伝えた方がいいです。


伝えたら

相手が態度を改善してくれる

かもしれません。


変わらないのなら離れたらいい。


伝えないと

ずっとモヤモヤすると思います。


自分のためにも

伝えた方がいいです。」

と、言いました。





嫌な気持ちを相手に伝える。

できることなら言いたくない。


変な空気になりたくない。

嫌われたくない。



だから我慢する。

「言わらなくても分かってよ。」

と思う。




しかし

言わなければ相手には伝わりません。


伝えていない自分にも

非があるのに、

拗ねて

相手のことが嫌いになります。




伝えたら

「そうだったの。ごめん。

言ってくれてありがとう。」

となるかもしれません。




ちゃんと、言う。

ちゃんと、伝える。

まずはそこから。






精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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