逸材現る笑



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



今日は困った研修医くんの話。

逸材が現れました笑





↑探したら

研修医時代の写真があった。

約10年前?

髪が短い!!若い!!

(いや、そんなに変わらない?

変わらないと言って泣)





研修医の男性がいます。

(特定されないよう

めちゃくちゃ配慮しています。)



彼の口癖は

「勝ち組になりたい!!」

「羨ましいって言われたい!!」



もうこの時点で

あちゃーって感じ😫

(勝ち組って何…)



女性にモテたいらしく

SNSを駆使して

色々活動している。



オシャレにだって

気を使うし、

体もジムに行って鍛えている。



別にそれはいいんですよ。

努力するのは素晴らしいと思う。



ただ、

出発点が

壮大なコンプレックスからなんです。



学生時代に

いじめられた経験があるらしく

「アイツらを見返したい。」

の気持ちが根底にある。



人から羨ましいと

言われたいがために

欲しくもないブランド品を買う。



口を開けば

・いかに自分がすごいか

・女性にモテるか

の自慢。



自分の周りは全員ライバルだから

助け合いの精神はない。



自分より下だと思う人の悪口を言う。

そこまで攻撃できる?

ってくらいスタスタにこき下ろす。




なんかもう逸材でしょ?

こんな漫画のキャラみたいな人

現実世界にいます?




「僕ってすごいんです。

今日はこの女の子と遊ぶんです。

明日はこの子ですよ。

今日もSNSにいいねがつきました。」

と、今日も医局でアピールしている。


他の同僚や先輩医師たちはスルー。


(私は関わりたくないから

遠巻きに見ている。)



1人の先輩医師が

「不特定多数の異性と交流するより

1人の人と深く交流したほうが

孤独は癒されるよ。」

と言う代わりに、

「それで君は満たされるの?」

と聞きました。



彼は数秒考えたあと

「満たされません。

虚しいです。」

と答えました。





結局はそこなんですよね。


劣等感、不足感からの

行動は虚しい。



でも、

彼は空虚感を抱えつつも

止まれない。



走り続けている。

相変わらず

いいねを求めて奔走している。



なぜなら、

止まるということは

すごくない自分を

認めるということだから。


等身大の自分と向き合うのは

骨が折れる。




彼が

コンプレックスを乗り越えて

自分の弱さを認められたら、

すごくいい医師になると思う。


他者の痛みに寄り添えるから。





私は彼のことを笑えない。

私も20代の頃は

他人からの称賛が欲しかった。


今だって欲しいときがある。



人のふり見て我がふり直せ

じゃないけれど、

欲しがりな自分が出てきたら

立ち止まりたい。





精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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