閉じ込めた悩みは膨張する



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



GWも今日で終わり。

あっという間でしたね…


今の気持ちは

「自分、365日GWいけます!!

やらせてください!!」

って感じです笑




では、気を取り直して。


今日は

「誰にも言えない悩みほど

相談したほうがいいですよ。」

というお話です。



外来には

誰にも相談できず

長年1人で悩みを抱え込んでいた方が

多いです。


なぜ

人に相談した方がいいのか。



閉じ込めた悩みは膨張し、

心を侵食するからです。





ある女性が外来に

来られました。


迷いに迷って

来院されたのこと。


お話を聞くと、

今まで誰にも相談できなかったと

言われていました。



「もし身近な誰かに話をして、

噂で広がったらどうしよう。」

「こんなことで悩んでいるんだ

と思われたらどうしよう。」

と考え、

1人で抱えていたそうです。




悩みが彼女の中で大きく

膨れ上がっていました。


頭の中は

悩み事でいっぱいです。



誰にも相談できない悩みが

あるのではありません。

その人が誰にも相談しないだけです。





勇気を出して

彼女は

悩みを打ち明けてくれました。



安心安全の診察室で

話をする。


第三者から

客観的な意見をもらえる。



すべてを話し終えた彼女は

「誰にも言えなかったことを

話せてスッキリしました。

ずっと心が

がんじがらめになっていました。

解放されました。」

と言い、笑顔で帰られました。




相談することが難しい人ほど

相談したほうがいいです。


さもなければ

悩みが心に居座ってしまいます。


居座った悩みは心の中で体積を増します。

独りよがりの

見当違いな解釈も始まり

心を蝕みます。




たとえば

わたしが悩むとき。


1人で考えて、

「あ、これ埒が明かんやつ。」

となるとき。


話を聞いてもらいます。



上司や友人、

お金を払って専門家に

話を聞いてもらう。


答えは出なくてもいい。



「自分の心から

悩みを言葉にして出す。」

という作業が大切です。



もし

抱え込んでいる悩みがあるなら、

安心できる人や場所で

話してみてください。




なければ、紙に書く。

文字にする。

心から取り出す。


答えを得ることよりも

心に悩みを溜めないことが

最優先です。





精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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