わたしがいなくても



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



「わたしがいなくても

世界は回るし日常は続く」

と思ったとき、

ちょっと寂しくなる。


今日はそんな話です。





わたしには

イケイケだった時代がありまして、

中学生時代は

生徒会長をしていました。

(完全に調子に乗っていた時代)


通学カバンの改正や

文化祭で飲食店の復活、

料理教室を体育館で開催など、

色々やった記憶があります。



生徒会の任期は1年。

引退すると次の学年が主役です。

わたしたちの学年が築いたものが

過去になる。


一抹の寂しさを感じました。




同じような体験が何度もあります。

大学生時代、

わたしは硬式テニス部でした。


学校にお弁当とラケットしか

持って行ってなかった。


そのくらい本気で打ち込みました。

部を同期たちと盛り上げました。



当たり前だけど、

わたしたちの学年が引退しても

部活は存続します。


引退すると

現役の後輩たちが輝いて見え、

次第に部から足が遠のきました。




医師になってからもです。

医局人事で

精神科単科病院に派遣されました。


派遣された病院で

スタッフさんと一丸になって

働きました。


人事で病院を去るとき、

みんな惜しんでくれました。


「先生がいないと困る。」

「ずっといてほしい。」

と、言ってもらえました。




わたしがいなくなると

最初は不都合が出るかもしれません。


でも、いずれ慣れる。

わたしがいないのが「普通」になる。


世界中でわたしにしか

できない仕事なんてない。





わたしがいなくても世界は回るし

日常は続くと思ったとき、

ちょっと寂しくなる。



この気持ちの裏には

「『あなたがいないと困る。』

と、言われたい。」

が隠れている。

必要とされたい気持ちがある。



でも

わたしがいないことで

困ることなんてない。

いないならいないで

日々は続いていく。





ここまで考えて、

わたしにしか

できないことがないのなら

何をしてもいいなと思いました。


わたしのやりたいことをする。




わたしは来年度か再来年度に

東京に研修に行きたい。


でも、

「わたしが辞めたら

受け持ち患者さんたちは

どうなるのだろう。」

と考えてました。




「わたしが

主治医でなくてはいけない」

なんてないですね。


淋しいけれど、

ほかの先生が主治医になっても

問題ないんです。


わたしに依存させて

わたしにしか診察できない

患者さんを作る方が

大問題ですからね。






わたしがいなくても世界は回るから、

わたしはわたしの

やりたいことをする。








精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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