質問すると怒られる



こんにちは、

精神科医の諸藤えみりです。



人は

辛い経験や悲しい経験をすると、

原因となった行動を

避けるようになります。


同じ感情を感じないためです。



たとえば。

あまりいい例えではないのですが、

道を歩いていて

盗難に遭ったとします。


悲しいし、悔しいし、怖い。



また盗難に遭いたくないので

その道を二度と通らなくなります。


今もその道に

泥棒がいるとも限らないのに。




同じ目に遭わないための

工夫なのですが、

やりすぎると

つらくなるときがあります。



わたしのそんなエピソードです。





わたしは以前、

尊敬している人から

ガツンと怒られたと記事にしました。




今は癒えました。


が、

この一件以降、

誰にも質問できなくなったのです。


「こんな質問をして

また怒られたらどうしよう。」



怖くて質問できません。

質問するという行動を

避けるのです。




でも、

分からないことは

仕事や日常生活ででてくる。

聞かなければ支障が出る。



じゃあどうするか。



やっぱり、

質問しなければいけないんです。



メールでやりとりするときも

失礼がないか

同じ文章を30分見直しました。


返事が来るまで

生きた心地がしません。



返事が来て

「大丈夫だった。」

と、安心する。


これを繰り返します。



「大丈夫」を取り戻すために。





感情が大きく動くとき。

それがネガティブな感情のとき。



同じ感情を味わいたくなくて

原因となった行動を

避けるようになります。



避けている行動に気づいたら

わたしはあえてやります。


避けることを繰り返すと

よけいに怖くなるからです。

逃げても感情は追いかけてきます。



避けるのではなく、やる。

また同じことが起こるとは限りません。


やることで

傷ついた心も癒えます。




怖くてできないときもあります。


怖い気持ちを認める。

認めたあとは

もっとハードルが低い行動を探し、

自分のできることを

やり続けます。


大丈夫を見つけていく作業です。




今もひたすら

「大丈夫」

を積み重ねる日々です。


怖がらずに

質問できるようになる日は近いと

信じています。





精神科医 諸藤(モロフジ)えみりの心のレッスン

精神科医のわたしが日々の思ったこと、感じたことを書いています。

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